ベビーモニターを購入せずに、手持ちのスマホで代用できないかと考える方も多いでしょう。スマホであればすでに所有しており、専用のアプリをインストールするだけでベビーモニターのように使えるかもしれません。しかし、実際にスマホをベビーモニター代わりにするのはおすすめできません。
ベビーモニターをスマホで代用するメリット
まず、スマホをベビーモニターの代わりに使うメリットについて見ていきましょう。スマホは多機能であり、アプリを使うことでさまざまな用途に活用できます。
ベビーモニターとして利用する場合、専用のアプリをダウンロードし、赤ちゃんの様子を確認するカメラとして使ったり、音声や映像を送受信することが可能です。これにより、専用のベビーモニターを購入する必要がなくなり、初期費用が抑えられるという点が大きなメリットです。
また、スマホを使うことで、別途デバイスを持ち歩く必要がないのも利点です。スマホは常に携帯していることが多いため、アプリを起動すればすぐに赤ちゃんの状況を確認できます。Wi-Fi環境が整っていれば、どこにいてもリアルタイムで映像を確認できることも利便性の一つです。
さらに、専用のベビーモニターが置き場所を取るのに対し、スマホを使えば既存のデバイスを活用できるため、場所を取らず、外出時などにも持ち運びが容易です。
ベビーモニターのスマホ代用リスクと問題点
しかし、スマホをベビーモニターとして使用することには多くのリスクが伴います。
スマホはバッテリーの持ちが限られている
スマホは、ベビーモニターとして長時間使用するには不向きです。専用のベビーモニターは長時間の監視に耐えられるよう設計されているのに対し、スマホは他の用途でも使用されるため、頻繁に充電を必要とします。
とくに夜間の監視中にバッテリーが切れてしまうと、赤ちゃんの安全を確認できなくなるリスクが高まります。
インターネット環境が必須
スマホのアプリを使って映像や音声を送受信する場合、安定したインターネット接続が必要です。Wi-Fiが途切れると、スマホのアプリが機能しなくなる可能性があります。この場合、赤ちゃんが泣いていても気づかず、対応が遅れてしまうことがあります。
また、Wi-Fiが使えない環境下では、モバイルデータ通信を使うことになりますが、これによりデータ使用量が増え、通信費が高額になるリスクも考えられます。
セキュリティ面でも問題がある
専用のベビーモニターは、プライバシーを保護するために暗号化された通信を使用するのが一般的ですが、スマホアプリによってはこのセキュリティ対策が十分でない場合があります。
とくに、インターネットを通じて映像や音声を送受信する場合、第三者が不正にアクセスし、赤ちゃんの映像が外部に漏洩する危険性があります。
専用ベビーモニターの安心感
専用のベビーモニターは、赤ちゃんを見守ることに特化して設計されています。そのため、スマホに比べて多くの点で安心感があります。まず、バッテリー寿命や電源の安定性が高く、長時間の使用に適しています。
さらに、ほとんどのベビーモニターには、電波が届かなくなった場合やバッテリーが切れそうな場合に通知を送る機能が搭載されており、こうした安全対策が整っている点が大きな特徴です。
赤外線カメラを備えているものが多い
ベビーモニターは夜間でも赤ちゃんの様子をはっきりと確認することができます。一般的なスマホのカメラ機能は通常の照明下でしか使用できないため、夜間の監視には不向きです。赤ちゃんが寝ている間も安心して見守るためには、専用のモニターが必要です。
音声機能も専用モニターならではの強み
ほとんどのベビーモニターは、双方向音声機能を備えており、赤ちゃんが泣いた時すぐに声をかけて安心させることができます。スマホでも音声の送受信は可能ですが、アプリによっては遅延が発生したり、音質が劣ることがあります。
また、赤ちゃんが泣き始めた際に、専用モニターであれば自動的に音声がオンになるなど、緊急時の対応がしやすい仕組みが整っています。
専用のベビーモニターはセキュリティが強化されている
とくに、Wi-Fiを利用せずに電波で通信するタイプのベビーモニターであれば、外部からのアクセスリスクが低く、プライバシーが守られます。これにより、安心して赤ちゃんの様子を見守ることができます。
スマホでベビーモニターを代用する費用対効果は?
スマホをベビーモニターとして代用することで、初期費用を抑えられる一方、長期的にはコストがかかる可能性があります。
まず、専用のベビーモニターを購入する場合、1回の出費で済みますが、スマホを長時間使い続けると、バッテリーの劣化が早まって充電頻度が増えたり、最悪の場合、スマホ自体を新しく購入する必要が出てきます。
また、スマホをベビーモニター代わりに使う場合、専用の高機能なアプリを利用することで追加料金が発生することがあります。
これら、毎月の通信費やアプリの使用料金がかかることを考えると、結果的に専用のベビーモニターを購入するより高額になる可能性もあります。専用のベビーモニターは、初期費用こそかかるものの、その後のランニングコストがかからない点が魅力です。
また、長期間にわたって使用できる耐久性も備えているため、結果的に費用対効果は高いといえます。
まとめ
赤ちゃんの安全を守るためのベビーモニター。スマホでの代用は一見便利に思えるかもしれませんが、専用のベビーモニターの方が長期的に見て安全で経済的です。スマホでの代用にはバッテリーや通信環境、セキュリティ面などリスクが多く、とくに赤ちゃんを長時間一人で見守る必要がある場合には不安が伴います。ベビーモニターは、赤ちゃんの命にかかわる重大な役割を担うデバイスです。スマホでの代用ではなく、安心して使用できる専用のベビーモニターを選ぶことで、赤ちゃんの安全を確保し、親も安心して子育てに専念できる環境を整えることが大切です。