ベビーモニターは親にとって安心感を提供してくれる便利なデバイスです。しかし、このデバイス自体がセキュリティのリスクになる可能性もあります。今回の記事では、ベビーモニターに関連するハッキングの危険性や、ハッキングを防ぐための対策について解説します。ぜひ、ベビーモニターを検討している方は参考にしてみてください。
ベビーモニターの危険性とは?
ベビーモニターは、親が別の部屋にいても赤ちゃんの様子を確認できるため、育児において非常に役立つデバイスです。
しかし、便利さゆえに、ハッカーの標的になるリスクもあります。ベビーモニターには大きく分けて無線タイプとWi-Fiタイプの2種類がありますが、どちらにもセキュリティ上のリスクが存在します。
とくにWi-Fiを利用するタイプのモニターは、インターネット接続を介して外部からアクセスできるため、不正アクセスの可能性が高まります。実際、ベビーモニターを悪用した盗撮被害は世界中ででています。
Wi-Fiモニターのセキュリティリスク
Wi-Fiモニターの最大のリスクは、インターネット経由でハッカーに不正にアクセスされる点です。
過去には、見知らぬ人物がモニターを通じて赤ちゃんに話しかけるという恐ろしい事例も報告されています。
モニターのセキュリティ設定が不十分であったり、初期設定のパスワードがそのまま使用されている場合、ハッカーは遠隔地から簡単に侵入し、赤ちゃんの映像や音声を盗み見できる状態に陥ります。
無線モニターのリスクと対策
無線モニターも完全に安全ではありません。
無線通信の信号を傍受されるリスクがあるため、とくに使用周波数が知られている場合、通信を盗聴される可能性があります。しかし、無線モニターの多くは通信を暗号化しており、Wi-Fiモニターよりはリスクが低いとされています。
それでも、適切な設定や使用方法を心がけなければ、赤ちゃんのプライバシーが侵害される危険性があるため注意が必要です。
ハッキングされる理由とその手口
ベビーモニターをハッキングする理由は、単なるいたずらや覗き見を目的とするものに留まりません。
ハッカーは家の中の様子を把握し、個人情報を盗むことや、空き巣のタイミングを見計らうためにモニターを不正に操作する場合があります。こうした目的でのハッキングは、家族のプライバシーや安全を深刻に脅かすため、十分な対策が求められます。
Wi-Fiモニターの脆弱性
Wi-Fiを利用したベビーモニターは、インターネットを介して遠隔地からアクセスできるため、ハッキングのリスクが高まります。
Wi-Fiモニターの脆弱性を突かれる典型的な方法は、家庭用ルーターのセキュリティが甘い場合に行われるものです。
ルーターのパスワードが簡単であったり、設定が初期状態のままであれば、ハッカーはパスワードを推測したり、ブルートフォース攻撃(パスワードを繰り返し試す手法)を使って簡単にモニターの操作権を奪うことが可能です。
不安があれば、まずはルーターのパスワードを確認し適切な対処をしてください。
ファームウェアの更新不足によるリスク
ベビーモニターやルーターのファームウェアを更新しないままで放置していると、既知のセキュリティホールが狙われる可能性があります。
とくに、古いファームウェアを使用している機器は新しい脅威に対抗できないため、ハッカーにとって格好の標的となります。ハッカーに狙われると、家庭内のWi-Fiに接続されているほかのスマート機器にも不正アクセスされる危険性が高まります。
ルーターを狙った攻撃
家庭内のルーターが乗っ取られると、家中のネットワークに接続されているすべてのデバイスがハッキングの対象になります。
したがって、ベビーモニターだけでなく、ほかのスマートホーム機器も危険にさらされる可能性があります。ルーターは見落としがちな部分なので、注意しましょう。
ベビーモニターを安全に使うための対策
では、どのようにすれば安心してベビーモニターを使えるのでしょうか?
以下の対策を参考に、機器のセキュリティを強化するのが大切です。まず、複雑なパスワードを設定することが基本です。推測されにくい文字や数字の組み合わせを使い、定期的に変更しましょう。二要素認証が利用できる場合は、必ず有効にしておくのを推奨します。
また、ルーターのセキュリティ設定も確認し、リモートアクセス機能やポートフォワーディング、UPnP機能を無効にしておくのが重要です。加えて、ベビーモニターのソフトウェアやファームウェアを常に最新の状態に保つのも忘れてはいけません。
これにより、新たなセキュリティ脆弱性からの保護が期待できます。また、遠隔での音声通話機能は必要がない場合、無効にするとハッキングのリスクを下げられます。
ベビーモニターのログを定期的に確認し、通常とは異なるアクセスがないかを監視するのも、ハッキング被害を防ぐ上で有効です。怪しい動きがあれば、すぐに機器の設定を見直す必要があります。
まとめ
ベビーモニターは親にとって欠かせないツールですが、ハッキングのリスクを軽視してはいけません。家庭内のルーターやモニター自体のセキュリティを強化し、適切な設定や管理を行うと、赤ちゃんのプライバシーと安全を守れます。したがって技術の進化に伴い、セキュリティの課題も常に変化しているため、定期的な見直しをしましょう。