赤ちゃんをどこで眠らせるかというのは、親にとって重要問題です。赤ちゃんが気持ちよくすやすや寝ている顔を見ながら眠りにつく瞬間は、親として幸福なひとときです。一方で赤ちゃんと一緒に睡眠をとることは親の寝不足や、思わぬ事故のリスクがあります。今回は赤ちゃんを別室で寝かせたい皆さんに知っておいて欲しい安全対策を紹介します。
赤ちゃんを別室で寝かせたい
日本で一般的な「添い寝」は、赤ちゃんとスキンシップがとれ、赤ちゃんのわずかな異変にも気づきやすく、夜中の授乳が楽になるなど、たくさんのメリットがあります。
一方で、添い寝にはリスクもあります。中でも代表的なものは、親の睡眠不足です。赤ちゃんは自分のリズムで眠り、目覚めます。夜中でも早朝でも時間を問わずにぐずったり、泣いたりするので、親はそのたびに自分の睡眠時間を犠牲にして赤ちゃんの世話をします。
また、添い寝には物理的な事故リスクもあります。同じベッドで寝ている最中、親の寝返りが原因で赤ちゃんを圧迫したり、窒息させてしまったりといった痛ましい事件が実際に発生しています。
赤ちゃんの睡眠時の安全を図りながら、親の安眠を守るために有効なのが赤ちゃんを別室で寝かせることです。赤ちゃんが別室で眠ることで、親はより静かでリラックスした環境で睡眠がとれます。夜間の授乳やおむつ替えが少なくなるため、母親の負担を減らす効果もあります。
とくに神経質な人の場合、赤ちゃんのわずかな動きや声で目を覚ましてしまい、しっかりとした睡眠時間を確保できません。慢性的な寝不足状態が続くと、親が鬱状態やノイローゼになってしまう危険性があります。育児ノイローゼが悪化すると、わが子に対して愛情をもてなくなり、虐待や育児放棄に発展する恐れがあります。
赤ちゃんに添い寝をするという文化はアジア圏では一般的ですが、欧米では異なります。たとえばアメリカやフランスなどでは、赤ちゃんを早い時期から別室で寝かせるのが一般的です。
とくにフランスでは赤ちゃんが生まれるとわかると、赤ちゃんの部屋を準備し、ベビーベッドや衣類を揃え、早い場合は生後数週間から一人部屋で寝かせます。赤ちゃんをひとりの人間として扱うことで自立心を養えるだけでなく、夫婦で過ごす時間を確保するという利点があります。
赤ちゃんを別室で寝かせる際のリスク
赤ちゃんを別室で寝かせる際のリスクを紹介します。赤ちゃんを別室で寝かせることで、親はよりリラックスした睡眠をとれます。その一方で、いくつかのリスクも考えられます。まずひとつは、赤ちゃんの異変に気づきにくくなることです。別室で寝かせると、夜間の授乳やトラブル時に素早く対応するのが困難です。また、赤ちゃんの授乳やおむつ替えなどのお世話の際に、わざわざ別室に行かねばならないという手間が発生します。
ほかにも、赤ちゃんと離れて寝ることで、不安や寂しさを感じる母親も存在します。とくに母性本能が強く「赤ちゃんを守らなくては」という気持ちの強い人にとっては、赤ちゃんを別室でひとり寝させることに抵抗を感じるかもしれません。そのようなタイプには赤ちゃんを別室で寝かせることは、かえってストレスに感じられるので、おすすめできません。
赤ちゃんを別室で寝かせる際の安全対策
赤ちゃんを別室で安全に寝かせるための対策として、ベビーモニターの導入があります。ベビーモニターは赤ちゃんが寝ている間や別室で遊んでいる際に、音声や映像などをリアルタイムで監視できるデバイスです。一般的に、カメラとマイクが搭載され、その情報を親のユニットに送信します。これにより、親は赤ちゃんの様子を確認しながら安心してほかの作業をおこなえます。
とくに新生児から2歳頃など、わずかな間でも目を離せない時期のお子さんの見守りに効果を発揮します。離れた場所からモニタリングできるので、家事をしながら育児を同時にでき、モニターの向こう側で異変が発生した際にはすぐ駆けつけられます。
赤ちゃんを別室で寝かせることを目的とする場合は、暗視機能が搭載されたものがおすすめです。製品によっては双方向通話機能がついていたり、別売りのカメラを複数台同時接続できるので、父親と母親がそれぞれ赤ちゃんに声を掛けたり、状態を見守ることもできます。
まとめ
今回は赤ちゃんを別室で寝かせるリスクと別室で寝かせる際の安全対策を解説しました。子育ては喜びと共に難しさも伴います。とくに赤ちゃん期の夜中の寝かしつけは、親にとって試練の時期です。赤ちゃんは自分のリズムで眠り覚めし、夜中の授乳やおむつ替えが頻繁に発生します。夜中の寝かしつけが上手くいかないことは親にとってフラストレーションや疲労感を生むこともあります。
赤ちゃんを別室で寝かせることで親は睡眠時間を確保でき、育児ノイローゼのリスクを下げられます。赤ちゃんを別室で寝かせる場合には、リアルタイムで赤ちゃんの音声や映像を監視できるベビーモニターの導入がおすすめです。暗視機能が搭載していれば夜間も問題なく赤ちゃんを見守れます。
